今月の漢字は「助」です。重ねた箱の形(左)と腕の力こぶの形(右)から出来ています。物を重ねるのに力が足りない時には、そばにいる人が力を貸してあげることから「たすける」の意味になりました。
今年も季節は巡り、クリスマスとなりました。クリスマスには贈り物をする習慣がありますから、今月は贈り物について考えたいと思います。聖書には「すべての良い贈り物、またすべての完全な賜物は、上からのものであり、光を造られた父から下って来る」とあります(ヤコブ1:17)。ここで「上から」、「父から」というのは、「神から」ということです。聖書は、父、子、聖霊の三位一体の神を啓示しています。このうちの「父なる神」から、すべての良い贈り物が来るということです。みなさんの人生に与えられている「良い贈り物」は何でしょうか。家族、友人、住む家、受けた教育、仕事、その仕事ができる能力、健康⋯⋯。考えてみると、たくさんの贈り物が与えられていると思います。信仰者であるなしに関わらず、こうしたものはすべて神から与えられているのです。
そしてわたしが父にお願いすると、父はもう一人の助け主をお与えくださり、その助け主がいつまでも、あなたがたとともにいるようにしてくださいます。(ヨハネ14:16)
さて、父なる神の贈り物は数え切れませんが、その中でも最高にすばらしい贈り物がふたつあります。ひとつは御子イエス・キリストです。「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された」(ヨハネ3:16)ということばを4月号でご紹介しました。「父なる神」からの最高の贈り物は「子なる神」だということです。教会はこの「子なる神」のプレゼントをクリスマスで祝っています。もうひとつは、「子なる神」が私たちのために「父なる神」にお願いしてくださった贈り物です。イエスは生前、自分はもう少しで去って行くけれども、「わたしが父にお願いすると、父はもう一人の助け主をお与えくださり、その助け主がいつまでも、あなたがたとともにいるようにしてくださいます」と言われました(ヨハネ14:16)。ここで「助け主」とよばれている贈り物が、「聖霊なる神」です。父なる神から、子なる神だけでなく、聖霊なる神も贈られるということです。三位一体の神ですから、神の最高の贈り物は神ご自身だということですね。
イエスを信じると、賜物として聖霊を受けるというのが聖書の教えです。宣教の働きをしていると、「一度信じてクリスチャンになっても、ずっと信じることができるのか、クリスチャンとして歩み続けることができるのか不安だ」という声を聞くことがあります。でも大丈夫です。私たちだけではとても重ねられない重い箱を積み重ねていくのが信仰者の歩みと見たとしても、私たちの右隣には、いえ、隣ではなく私たちの内には、宇宙一の力こぶのある聖霊がおられるのですから。この助け主に信頼していけば、必ずや信仰を全うすることができるでしょう。今年のクリスマスを、みなさんはどのように過ごされるでしょうか。贈り物をされるでしょうか。神からみなさんへの贈り物についてもぜひ考え、受け取る機会としてくださいますように。
「漢字の向こうに聖書が見える」のシリーズは、福音歌手森祐理さんのラジオ番組「モリユリのこころのメロディ」で取り上げられました。祐理さんは、CBI Pressから昨年出版されたデボーションガイド、『365日の恵み浴』を使っています。皆さんも、主の恵みを浴びて一日を始めてみませんか?