牙を失った敵

1月5日 第5日

ジョン・パイパー(著者) 、楠 望(翻訳) - 2024年 01月 05日  - 

背きのうちにあり、また肉の割礼がなく、死んだ者であったあなたがたを、神はキリストとともに生かしてくださいました。私たちのすべての背きを赦し、私たちに不利な、様々な規定で私たちを責め立てている債務証書を無効にし、それを十字架に釘付けにして取り除いてくださいました。そして、様々な支配と権威の武装を解除し、それらをキリストの凱旋の行列に捕虜として加えて、さらしものにされました。

(コロサイ人への手紙2:13-15)

キリストとの結合がクリスチャンにとって大きな変化をもたらす理由は、キリストがカルバリの丘で決定的な勝利を治められたことにあります。キリストは、サタンを世から取り除くことはしませんでしたが、私たちを滅ぼす武器をサタンの手から奪って、その武装を解除されました。

サタンは、赦されていない罪についてクリスチャンを告発できません。それしか、私たちを滅ぼす術はないのです。したがって、サタンが私たちを完全なる破滅に追いやることはできなくなりました。身体的・感情的な痛みをもたらすことや、死に至らしめることはできます。私たちを誘惑したり、他の人を私たちの敵としてあおり立たせることもできます。しかし、サタンは私たちを滅ぼすことはできないのです。

コロサイ人への手紙2章13-15節の決定的な勝利は、「私たちを責め立てる債務証書」が十字架に釘付けにされたという事実によるものです。サタンは私たちに対する根本的な告発として、その債務証書を使おうとしました。しかし今や、サタンには天におけるさばきの場で掲げる告発が何もありません。サタンは、私たちを滅ぼすという自分が最も実行したいことに対して、無力な状態です。何もできないのです。キリストが私たちの滅びを負ってくださったからです。悪魔は武装を解除されました。

ヘブル人の手紙2章14-15節は、これを別の言い方で語っています。「[キリストが人となったのは]死の力を持つ者、すなわち、悪魔をご自分の死によって滅ぼし、死の恐怖によって一生涯奴隷としてつながれていた人々を解放するためでした。」

死は今もなお、私たちの敵です。しかし、その牙は抜かれました。毒ヘビはその毒を失ったのです。死に至らしめるとげはもうありません。死のとげは罪でした。そして、罪の滅びの力は、律法の要求でした。しかし、キリストがその律法の要求を満たしてくださったのですから、感謝しようではありませんか。「死よ、おまえの勝利はどこにあるのか。死よ、おまえのとげはどこにあるのか」(コリント人への手紙第一15章55節)。

 聖書 新改訳2017©新日本聖書刊行会

THIS ARTICLE HAS BEEN TRANSLATED AND USED WITH PERMISSION FROM DESIRING GOD. THE ORIGINAL CAN BE READ HERE, Our Toothless Enemy.
この記事は「DESIRING GOD」から許可を得て、英語の原文を翻訳したものです。原文はこちらからご覧いただけます: Our Toothless Enemy